この株券はバンクーバー生れの伯父が生前所蔵していた物で、発行元の満洲工作機械株式会社は昭和２０年９月に解散しています。昭和２０年９月に満洲工作機械株式会社取締役社長から伯父に当てて「今回の出来事（敗戦の事）により何とも出来なくなったので、致し方なく会社を解散する」旨の手紙（私信）が有りましたから、この株券は歴史史料でしか有りません。株券発行元の「満洲工作機械株式会社」について種々調べてみましたが、現在の處何の情報も得られていません。ただ、現存する株券と伯父宛の手紙で、その存在は知られるのみですが、当時数多く有った満洲鉄道の下請け会社の一つだろうと思います。伯父の実母はバンクーバーから帰国後再婚しましたが、再婚先が裕福であり伯父も「満洲気工作機械株式会社」設立に干与したらしく社長からの手紙に夫らしい事が書かれてありました。伯父の実母が上島菊松から株券を入手しましたのは昭和１６年７月１５日と裏面にあります。満洲工作機械株式会社と云う詳細が不明の会社の株券は、史料としても珍しいものでは無いかと思います。
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